異世界転生の話。
この記事は平穏な生活を送りたいぴょこりんクラスタ Advent Calendar 2022のために書きました。
転の話
私事なのですが、そういえば転しました。しばらく経ったので、まぁ少し思うことをつらつらと書き連ねてみようかなと思います。僕の前職も現職も非公開情報なので(?)、知らない方は妄想を働かせてお読みください。
向いてる気がしないんだよなという話
前職、それなりに長いので「転してぇ」と思ったことは幾度となくあったのですが、それでもここまで生きながらえてきた(?)原因の一つに、ぐちゃぐちゃした組織の振る舞いは見ていて楽しい代替の候補がなかなか思いつかなかったという点があります。
転を考える際、自分のスキルセット的にもまぁデータなんちゃら的な職が候補になるのだなぁという話になるわけですが、一方で「向いてる気がしないんだよな」と思うくらい、僕はこの手の職にミスマッチを感じていました。
モダンな組織苦手かも
何が合わないと感じたかといえば(相応のギジュツリョクが無いこともそうなんですが)、明確な課題設定があって、それを解決することにあんまり興味がわかなかったという話です。
だいぶ昔に某社のデーサイ枠でカジュアル面談させてもらったときに、萎えちゃったんですよね。面談してくれた方も良い人だったし、事業自体も良いと思ったんだけれど、事業の規模が大きいと課題設定とその最適化が分業されてしまう。もちろん両方できる人もいるんですけど、こういった境界領域、特に前者に関わるような部分は相当名前の売れた人でないと外様の人間ではなかなかさせてもらえない。事業が良い感じで給与も良い人気のところほどこの傾向は強いんじゃないかなと思います。
新規事業とデータなんちゃら、相性悪い論
そうなると、事業がスケールして沢山人抱えていい感じに分業出来てる組織は無理なので、そういうきちっとした型がまだできてない組織だといいねとなるわけです。するとベンチャーとか新しい事業に関連する部署、みたいな選択肢になってきます。僕は安定志向(???)なので(大企業の)後者などが良いなぁと思うわけですが、ここで問題になってくるのがデータなんちゃら、あんまり新事業と相性良くない気がするんですよね。
データ分析やエーアイが吐いたいい感じの結果を提供すること自体がアプリのコアみたいなやつ (機械翻訳とかAPI課金的なやつ) だったら最初からデータなんちゃら系のお仕事盛りだくさんなんですけど、この辺の技術駆動型のビジネスは初期段階で既に性能の指標や目標値などがそれなりに明確なので前述の話からするとあんまり僕の好みにはあわない領域なんですよね。
じゃあそうじゃないところに重きを置く事業となるんですけど、こちらは大体初期段階でデータ分析なんていらないんですよね。いい感じの激つよ訴求力は別にあって、いい具合に立ち上がった後それをより増強させるフェーズでデータなんちゃらみたいな。0を1にする仕事ではなく、7を10にするような仕事みたいなイメージ。
好きな事業領域とそれに乗っかるタイミング
というわけで消去法で、新規事業が良い感じ軌道に乗ってそろそろ本格的にデータ分析考えたいねってフェーズに見えるところに乗り込むのが良いって話なんですが、ふたを開けてみればそれが上手にできたねって感じの転でした。
まぁそもそも事業領域が好きだったので飛び込んだって部分も大きいんですが、じゃあ好きな領域なのにこれまでそっちに向いてなかったのって、この領域が少し前までは先があんまり見えなくてブラックで低賃金な領域扱いされていたようなジャンルだったわけで、それがまぁデジタル化(雑な表現)とか潮流の変化で良い感じになってみたいな、教科書的ないい感じのイノベーション的なアレでようやくそういう頃合いになったのかなという感じで。
そういう風にポジティブにとらえることが出来た考え方とか、あとは飛び込む覚悟があっさりできたのは前職でまぁそういう仕事してたおかげなのかなーと思うところもあり、実際のところ結構感謝しています。
働き始めて予定外だったこと
転してからだいぶ経過してるんでまぁ入ってからのギャップ的なこともちょっとだけ書いていこうかと思います。
ポジティブな話
意外な強みがあった話
以下の項目が思いのほか効いているように感じています。
- Proof-of-Concept (PoC) のハンドリング
- 研究のためにお勉強していたことによる諸々の基礎能力
思ったよりPoC走るんだなーという話で。思い返してみればPoCは前職で結構数こなしていて、提案型で出すもの決めたり、期待値コントロールしたり、このあたりの業務経験ってもしかしたら案外珍しいのかもしれないんだなと。1点だけ想定外だったのはPoC用のデータというものは下さいと言ったら3カ月~半年待たないと来ないものだと思っていたのだけれど、すぐ触れるようになってしまったので困りました(???)。スピード感が結構求められるなーという感じで、研究してなかったら分析周りの実装面とか、鈍ってただろうなぁと。あとはPoCとは関係ないのですが思いのほか統計周りの知識が地味にいろんなところで効いています。
想定通り開発面で僕はダメダメなんですが、このあたりの諸々がその分をカバーして僕を守ってくれている感じがします。
ぐちゃぐちゃした組織の振る舞いは見ていて楽しい
フェーズ感からくるものもありますが、やっぱ少しdirtyな位の組織の方が好きなんだなぁと思っています。思ってたより楽しい景色。
ネガティブな話
普段話す人の固定化
良くも悪くも前職は広く多くの人に関わる感じだったなぁと思います。長年働いて知り合った色んな人とわちゃわちゃ喋れるのは凄くよい環境だったと思います。顧客もそうだし中の人同士もそう。多分コミュ力はどんどん低下している。
今の職場でもいろんなコミュニティに飛び込んでいけば良いという話ではあるし、時間が解決する問題かもしれないのだけれど、やっぱ新卒から長くいたコミュニティってのは居心地がよかったのだなぁと改めて。
賃金や福利厚生
生涯賃金の期待値的に前職に勝てる気がちょっとしないんだよねーくらいの感覚。今のところ別に困っていないんだけれど、お金がもっと欲しくなったらそのとき考える。
グロ要素
仕事で英語喋らないし海外に行く機会もなさそうですね(前職で既になかったのでは)。気休めに不定期に前職のグローバル後輩氏とLINE通話してます。
あれ?実はそんなに前職の頃と変わってない?
終わりに
転してからだいぶ経過したので、少しだけお気持ち文章を綴ってみました。おしまい。